たろうさっ

地震以降休館する美術館があいつぎ・・
それでも節電しつつ開館してるところもあったけど、
見たい展示にほとんど行ってしまっていたことも
手伝っておうちで様子を見ていたけど、
19日からとりあえず東近美の岡本太郎展が時短で再開!
ということでのこのこ行ってみた。


美術館の表には太郎作品のガチャガチャに並ぶ人たち。
みんななんだかんだで外に出てるんじゃん。いいことだ。


常設展は観る事ができないとのこと。
チケットはもらった。後日・・行くかな。それだけのために?
行くかも。


岡本太郎を広く浅く紹介したという印象。
展示会場にはいるといきなり赤くて暗い空間に
スポットライトをあてられたたずむ太郎の作品たち。
怖くて入るのいやがっていた子供がいた。
それはそうだ。


私は川崎に行くといつも逃げ出したくなってしまうので、
今回は太郎の作品と対決するつもりで行ったら
今回の展示のテーマも「対決」。
やっぱり太郎の作品は「観る」ものではなくて
「対決」するものなんですね・・・。


怖い怖いと言いながら太郎の立体作品の方が平面作品よりも
途方もないパワーがひそんでいる気がして目が離せなくなってしまう。


割とこれまで観た事がある作品が多い中で《電撃》は初見。
結構痛々しくて強烈だった。
太郎=赤というイメージが自分の中であるのだけど、
今回感じたのはピンクが使われているもののほうが、
不穏な気配を持っているということ。


椹木野衣がこないだの宇都宮での講演会で話していた
土器の写真も展示されていて確かに資料としての写真では
こうした”美”みたいなものには焦点はあてないなと。


太郎がテレビに頻繁に出るようになってから
描いていた作品にあらわれるたくさんの眼・眼・眼・・・
内面へと向けたのか外部へと向けられた視線なのかわからないけど、
とにかくそのパワーたるやすごいもので。


日本全体がどうなっていくのかわからないいまで、
しかもどの情報を信じたらいいのかわからなくて。
何をしたらいいのかわからなくて。
そんなときだから「確固たるわたし」を持たなくてはいけないなと
最近ずっと思っていて。
「本気」をだすことの泥臭くもかっこういいこととか、
生きることに命をかけることについてたくさん考えながら会場内を歩いた。